マニュアル作成や業務改善の現場でよく使われる専門用語を中心にまとめています。
「標準化」「手順書」「ナレッジ共有」など、一見似ている言葉の違いや意味を理解することで、チーム内の共通認識を高め、円滑なコミュニケーションや効率的な業務運営につなげましょう。
※本用語集は、一般的なビジネス用語集とは異なり、マニュアル作成・業務改善の実務に基づいた解説を行っています。
ア行
暗黙知
言語化されていない個人の経験・勘・判断基準。
マニュアル化の主目的は、暗黙知を誰でも再現可能な形式知へ変換することにある。
アクション定義
手順内で「実際に取る行動」を明確にした記述。
1行1動作を基本とし、解釈の余地を極力減らすために用いられる。
カ行
改訂・更新
マニュアルを最新の状態に保つ作業。
業務変更やシステム改修のたびに必要となり、更新頻度・更新トリガー・責任者の明確化が重要。
可視化
業務内容や手順、判断基準を見える形に整理し、全員が把握できる状態にすること。
マニュアル作成の前提となる業務整理工程。
可読性
文章としての読みやすさの度合い。
文体、文の長さ、専門用語の使い方、フォントや構成が影響する。
階層構造
章・節・項といった情報の段階的な整理方法。
マニュアルの全体像把握と検索性に直結する。
業務分解
業務を「目的 → 手順 → 作業単位」まで細かく分けて整理すること。
属人化の原因特定や、マニュアル化範囲の明確化に用いられる。
業務フロー
業務全体の流れを時系列や分岐で整理したもの。
ワークフロー図として表現され、マニュアル構成の設計図となる。
サ行
再現性
マニュアル通りに実施すれば、誰でも同じ結果が得られる度合い。
マニュアル品質を測る重要な指標。
参照先
関連するマニュアル、規程、システム画面などへの案内。
情報の重複を防ぎ、更新負荷を下げる役割を持つ。
仕様書(Specification)
製品・システム・サービスの設計条件や動作要件を定義した文書。
開発者・製造担当者向けであり、利用者向けのマニュアルとは目的が異なる。
視認性
パッと見て内容や構造を理解しやすいかどうか。
レイアウト、余白、色使い、見出し構成が影響する。
図解
情報を図やフローで表現すること。
複雑な手順や分岐を直感的に伝えるために活用される。
操作手順
システムやツールの具体的な操作方法。
画面遷移、入力内容、注意点をセットで記載することが望ましい。
タ行
属人化
特定の人しか業務内容や判断基準を把握していない状態。
マニュアル未整備の典型的な課題。
手順書(Procedure Manual)
マニュアルの一部。
特定業務の「やり方」を時系列で示した、実作業に直結する文書。
テンプレート
マニュアル作成を効率化するためのひな形。
構成・フォーマット・表現を統一する目的で使用される。
定着化
マニュアルが現場で自然に使われる状態になること。
教育、周知、使いやすさの設計が影響する。
トーン&マナー
文体や表現の統一感。
組織のブランドイメージや文化に合わせて設計される。
トリガー
マニュアルを参照・更新するきっかけとなる出来事。
例:制度変更、システム改修、事故・クレーム発生など。
ナ行
ナレッジ共有
個人の経験・知識(暗黙知)を組織全体で共有すること。
マニュアルやFAQが代表的な手段。
ナレッジベース
マニュアルやFAQ、手順書などを一元管理する仕組みやシステム。
「探せばある」ではなく「すぐ見つかる」設計が重要。
二次利用
教育資料や研修、FAQなど、マニュアルを別用途で活用すること。
最初から二次利用を想定して作成すると品質が向上する。

ハ行
判読性
誤読せず正確に読めるかどうか。
文字サイズ、用語統一、表記ルールが影響する。
PDCAサイクル
Plan→Do→Check→Actの継続的改善手法。
マニュアルも改善対象の業務資産として扱われる。
標準化(Standardization)
業務プロセスや手順を統一し、誰が行っても同じ成果が出る状態にすること。
マニュアルは標準化を維持するための仕組み。
引き継ぎ資料
担当変更時に業務を引き渡すための資料。
理想的にはマニュアルと同一、またはそこから派生する。
表記ゆれ
同じ意味の言葉が複数の表現で使われている状態。
判読性・検索性を下げる原因。
マ行
マニュアル(Manual)
業務を誰でも同じ手順・同じ品質で行えるようにまとめた文書。
使用者側の観点で書かれ、目的と手順を明確に示すことで、業務効率と品質向上に寄与する。
マニュアル運用
作成後に「使われる状態」を維持するための活動全般。
更新、周知、教育、定着支援まで含む。
マニュアル粒度設計
どの業務を、どの深さまで書くかを決める設計思想。
粒度が合っていないと、読まれない原因になる。
メンテナンス性
将来の更新・修正のしやすさ。
構造設計や参照設計が大きく影響する。
ヤ行
要件定義
業務やシステムに求める条件を整理する工程。
仕様書やマニュアル作成の前段階として重要。
読み手想定
新人・経験者・管理者など、誰が読むかの前提設定。
説明レベルや粒度を決める基準となる。
ラ行
レイアウト
情報をどのように配置するかの設計。
可読性・視認性を左右する重要要素。
ラベリング
ボタン名、項目名、見出しに一貫した名称を付けること。
用語統一は理解スピードに直結する。
リード文
章や手順の冒頭に置く導入説明。
「この手順で何ができるか」を最初に伝える役割。
粒度
業務をどこまで細かく記載するかの単位感。
読み手(新人・管理者・ベテラン)に応じた調整が必要。
RPA(Robotic Process Automation)
定型的なパソコン作業を自動化する技術。
マニュアル化・標準化された業務が導入の前提条件。
ワ行
ワークフロー
業務の流れや承認経路を整理したプロセス。
マニュアル作成時の基礎資料となる。
ワンアクション・ワンステップ
1つの手順に1つの行動だけを書く考え方。
再現性と教育効果を高める基本原則。
レイアウト・デザイン補足用語(統合)
ホワイトスペース(White Space)
意図的に何も配置しない空間。
情報整理や視線誘導に欠かせないデザイン要素。
グリッドレイアウト
目に見えない線(グリッド)で配置を統一する手法。
全体の整合性と可読性を保つ。
ビジュアルヒエラルキー(視覚的階層)
見出し・本文・図表などに視覚的な優先順位をつける考え方。
読者の視線を自然に導く。

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