業務の属人化や、情報が散在している状態に課題を感じている企業は多く存在します。こうした課題を解消して生産性を高めるには、業務の可視化と情報の一元管理が重要です。

しかし、タスク管理やナレッジ共有に複数のツールを使い分けていると、かえって管理が煩雑になり現場に定着しにくいという悩みも生じがちです。

そこで注目されているのが、業務管理クラウド「flowzoo(フローズー)」です。

本記事では、flowzooの機能や導入メリット、実際の活用事例などを解説します。

参考:業務効率化に役立つソフト12選!部門別に見る導入メリットと選び方のポイント

目次

flowzooとは

flowzooは、2024年7月29日に提供が始まったクラウド型の業務管理ツールです。タスク管理や情報共有、業務整理をひとつにまとめて行えるのが特長です。

ここでは、flowzooの基本的な機能やサービスの位置づけ、他ツールとの違いについて解説します。

flowzooの概要

flowzooは、業務の手順やナレッジをフローとして可視化・共有し、組織全体での活用を可能にする業務管理クラウドです。

業務フローはテンプレートとして保存・共有でき、初めての業務でも最適な進め方を参照しながら作業を進められます。

ガントチャートやカンバン方式による進捗管理にも対応しており、タスクの抜け漏れ防止や、チーム全体での業務可視化にも役立ちます。

提供している会社・サービスの位置づけ

flowzooは、BUSINESS-ALLIANCE株式会社が開発・提供しているクラウド型の業務管理システムです。


業務プロセスの見直しや属人化の解消、生産性の向上を支援するシステムを企画・開発しています。

flowzooは、業務の進捗状況をリアルタイムで把握できる機能を備えています。さらに、定期タスクを自動で設定できるため、管理者の負担を減らしつつチーム全体の生産性向上に役立ちます。

他の業務効率化ツールとの違い

flowzooは、Asana・Backlog・Notion・Confluenceなどの有名なタスク管理/ナレッジ共有ツールとは異なり、業務構造の可視化を中心に据えているのが最大の特徴です。

たとえば、以下のような違いがあります。

比較ポイントflowzoo一般的なタスク管理ツール
業務の構造化業務分解図でツリー構造化しやすいタスク単位での管理が中心
マニュアル連携業務単位にひもづけて資料管理できるドキュメント管理は別システムになりがち
組織内の見える化誰が何をしているかが視覚的に把握しやすい情報が分散しやすく、属人化しやすい
ツール定着支援導入〜運用支援まで一貫対応自社での運用定着が必要なことが
多い

flowzooは単なる業務効率化ツールではなく、改善を根づかせる仕組みまで見据えた設計がなされています。

flowzooの主な機能

flowzooは、日々の業務を効率的に進めるためのタスク管理機能だけでなく、ナレッジの共有や業務の再現性を高める仕組みを備えた業務管理クラウドです。

ここでは、flowzooが持つ主要な機能を3つ紹介します。

タスク管理・プロジェクト進行を効率化

flowzooの大きな特長のひとつが、タスク管理とプロジェクト進行を効率化できる点です。日々のルーティン業務から部門横断のプロジェクトまで、すべての業務を見える化し、組織全体で共有・管理することができます。

また、定常業務や定期タスクの自動化機能(繰り返し設定)も備えています。毎週・毎月発生するルーチン業務も事前にスケジュールを設定しておくだけで、自動的にタスクが開始され、担当者へ通知される仕組みです。

以下では、タスク進行の視覚化とチーム管理に役立つ具体的な機能について紹介します。

ガントチャートやカンバン方式に対応

flowzooでは、タスクの表示方法として「ガントチャート」と「カンバン方式」の両方に対応しています。

ガントチャートは、プロジェクトの進行を時系列で俯瞰できるため、納期の調整やリソースの最適配分に役立ちます。

一方、カンバン方式ではタスクの「未着手」「進行中」「完了」などのステータスをドラッグ&ドロップで簡単に変更でき、チーム全体の作業状況が一目瞭然になります。

チームごとの進捗可視化

管理職やリーダーは、「誰が今どの業務に取り組んでいるのか」「対応が遅れているタスクはどれか」「どこで作業が滞っているか」といった現場の状況を、リアルタイムで把握できます。

特に、複数のメンバーが同時に進める業務や、部署をまたぐプロジェクトでは、タスクの見落としや進捗のズレが起きやすいものです。flowzooは、そうした問題の早期発見とスムーズな軌道修正をサポートすることで、業務の質とスピードの両立を実現します。

また、進捗に応じて自動でリマインド通知が送られる仕組みも備えています。こうした仕組みにより、未対応のタスクや確認が必要な工程を適切なタイミングでメンバーや管理者に知らせることができます。

情報共有・コミュニケーション機能

業務の進行には、タスク管理だけでなく、正確かつリアルタイムな情報共有が欠かせません。

flowzooには、業務フローやタスクごとに必要なコミュニケーションを記録・伝達できる機能が備わっており、やり取りがツール内で完結する設計になっています。

チャットやメールなど、複数のツールにまたがって情報が分散してしまうと必要な情報を探すだけで時間がかかり、確認漏れや認識違いの原因となります。

また、チーム内だけでなく社外パートナーや業務委託先との共有にも対応しており、部門や会社の垣根を超えたコラボレーションが可能です。

コメント・チャット・通知機能でスムーズに連携

flowzooでは、タスクやフローごとにコメントを残す機能が用意されており、関係者がその業務に対する情報や注意点、補足説明をツール内でやり取りできます。


個別のチャットツールに頼らず、特定の業務に関するやりとりはその業務の中で完結するといった運用ができるため、後から内容を確認する際もスムーズです。

さらに、タスクの期限が近づいたときやステータスが変更されたときには、対象メンバーに自動通知が送られます。こうした機能により、確認依頼や対応の督促なども手動で行う必要がなくなり、管理者の負担軽減にもつながります。

社内外メンバーとの情報共有に強い

社内チームだけでなく、社外メンバーとの情報共有にもflowzooは対応しています。

たとえば、外部の協力会社や業務委託スタッフにアカウントを発行し、特定のフローやタスクだけを共有することで、必要な情報だけを安全に伝えることができます。

メールやチャットで都度説明する手間が省けるうえ、業務フロー上での役割・担当範囲も明確になるため、認識のズレや確認ミスを減らすことが可能です。

また、社内と社外のメンバーが同じ画面・同じルールで進捗を追えることにより、「言った・言わない」や「最新版がどれか分からない」といったありがちなトラブルも回避できます。

ナレッジ・ドキュメント管理

組織が抱える業務の多くは、個人の経験や担当者ごとのやり方に依存しており、マニュアルやノウハウが共有されずに埋もれてしまっていることが少なくありません。

その結果、「誰かがいないと業務が回らない」「新人への引き継ぎに時間がかかる」といった属人化の課題が表面化します。

flowzooはそうした課題を解消するために、業務に必要な情報を一元管理し、誰でも同じ手順で業務を再現できる仕組みを整えています。

タスクや業務フローごとに資料やノウハウをひもづけて管理できるため、「作業中に別フォルダを探す」「どの情報が最新版か分からない」といった情報迷子の状態を防ぐことが可能です。

マニュアルや資料を一元管理

業務フローや各タスクに関連するマニュアル・手順書・チェックリスト・参考資料などを直接紐づけて管理するのもflowzooの便利な点です。

担当者が業務を実行する際、その場で必要な情報にすぐアクセスできるため、作業のミスや迷いを最小限に抑えることができます。


また、資料の最新版をチーム内で共有することで、常に最新の業務ルールに基づいた運用が可能となり、業務の標準化や教育コストの削減にもつながります。

社内ポータルやファイルサーバーのように「どこに何があるか分かりづらい」という状況とは異なり、業務と資料がひとつの画面で完結するのが大きな特長です。

業務分解図と組み合わせて活用可能

flowzoo単体でも、業務フローの可視化や進捗管理といった機能を活用することで、日々の業務を効率的に遂行できます。

しかし、mayclassが提供する「業務分解図」サービスと組み合わせることで、業務全体の構造整理から改善施策の実行までを一貫して進めることが可能です。

たとえば「請求処理」という工程に、請求書の発行手順書・テンプレート・よくあるミス事例などをセットで登録しておけば、誰が見ても同じ水準で業務を再現できる環境が整います。

flowzooを導入するメリット

タスク管理やドキュメント管理といった機能面の充実だけでなく、flowzooを導入することで様々なメリットがあります。

ここでは、flowzooを導入することで得られる4つのメリットを紹介します。

業務の属人化防止

「その仕事は〇〇さんしかわからない」「担当者が不在だと止まってしまう」

こうした属人化の問題は、多くの中小企業や成長途中の組織に共通する悩みです。flowzooでは、業務フローとナレッジをセットで蓄積・共有できるため、誰が見ても業務の全体像と進め方がわかる仕組みが整います。

担当者が変わっても、過去のやり方や判断基準、注意点などを確認しながら業務を引き継ぐことができるため、「人」ではなく「仕組み」で業務をまわせる体制を構築できます。

情報の一元化による探す手間削減

「資料がメールに埋もれて見つからない」「マニュアルの最新版がどれか分からない」など、情報の散在は作業効率を著しく下げる要因です。

flowzooではタスク・フロー単位で関連資料をひもづけて管理できるため、業務に必要な情報へ、必要なときにワンクリックでアクセスできます。

また、業務の流れや構造を分解図として整理することで、どのフェーズで何の資料を使うのか、誰に確認すればよいのかが明確になり、無駄な確認やファイル探しの時間を大幅に削減できます。

チーム全体の生産性向上

flowzooは、個人のタスク管理を超えて、チーム全体の仕事の進み具合を見える化することに優れたツールです。

各自がどの業務を抱えていて今どこまで進んでいるのか、ボトルネックはどこか。それらを把握できることは、適切な判断とフォローアップにつながります。

特に、管理職やリーダーにとっては進捗確認・指示・リマインドの工数が激減するため、自身の業務に集中しやすくなり、組織全体の稼働効率が高まります。

さらに、繰り返し発生する業務は「定期タスク」として事前に設定でき、開始タイミングになれば自動通知されるため、うっかり忘れや指示待ち状態の回避にも効果的です。

DX推進やリモートワークにも対応

急速なデジタル化と働き方改革の潮流において、DXを成功させるためにはまず業務の「見える化」と「標準化」を実現することが重要です。

flowzooはクラウド環境上ですべてのデータが共有され、業務の進捗状況をリアルタイムで把握できるため、リモートワーク体制でも円滑に業務が運営できます。

特に注目すべきは、各タスクの進行状況や参照すべきドキュメントが体系的に管理されている点です。どこにいても必要な情報にアクセスでき、業務を継続できる仕組みが整っています。

他の業務効率化ツールとの比較

業務効率化を目的としたツールは数多く存在しますが、flowzooとどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、flowzooと代表的な業務効率化ツールの違いを解説します。

BacklogやAsanaなどのプロジェクト管理ツールとの違い

BacklogやAsanaは、タスク管理やプロジェクト進行の効率化に特化したツールです。特にエンジニアチームや開発プロジェクトで広く利用されています。

「誰がどのタスクをいつまでに行うか」を明確にする点では優れたツールですが、業務全体の構造やナレッジの整理には弱い側面があります。

一方、flowzooはタスク管理に加え、「業務フローの可視化」「ナレッジの紐づけ」「再現性のある業務設計」といった、より業務設計・標準化の視点に強みを持っています。

「誰が何をするか」だけでなく、「どのような手順で行うか、なぜそうするのか」までを見える化できるため、業務の再現性・品質の安定化を重視したい現場に最適です。

NotionやConfluenceなどナレッジ共有ツールとの違い

NotionやConfluenceはドキュメント管理や社内Wikiとして広く活用されており、ナレッジ共有・情報の整理に強みがあります。


自由度が高く、アイデアベースの情報蓄積やページリンクによる情報構造化が得意ですが、タスク進行やフロー連携との結びつきは弱い傾向があります。

flowzooはナレッジを単体で保管するのではなく、業務フローやタスクと一体化した形で管理・共有できるのが大きな違いです。

たとえば、請求書発行のフローに「チェックリスト付きの手順書」「見積書テンプレート」「社内ルールのリンク」を紐づけることで、実際の業務と知識をセットで再現可能な状態にできます。

flowzooならではの強み

flowzooが他の業務効率化ツールと明確に異なるのは、業務を見える形に整理し、誰でも同じように再現できる仕組みを最初から備えている点です。

flowzooは「業務を整理したい」「属人化を解消したい」「ノウハウを組織資産にしたい」といった企業の悩みに対し、業務改善の定着までを見据えた設計で応えることができます。

flowzooの活用事例

flowzooは、中小企業からスタートアップまで幅広い組織で導入され、属人化の解消や業務の効率化に活用されています。

ここでは、実際の導入現場で見られた効果や改善事例を紹介します。

中小企業での業務フロー可視化

中小企業のA社では業務が属人化し、担当者以外には手順や全体像がわかりにくいという課題を抱えていました。

そこでflowzooを導入して業務フローを可視化し、標準化されたプロセスを構築しました。

従来は1件あたり約10分かかっていた業務対応が、業務フローのテンプレート化と直感的なUIの活用によって「体感0分」まで短縮。年間換算で約66時間分の作業時間が削減されたといいます。これにより、引き継ぎや新人教育もスムーズになり、業務品質の安定化と再現性向上につながりました。

スタートアップでのタスク管理効率化

スタートアップのB社では、スプレッドシートや紙資料に頼った属人的な営業管理が課題となっていました。

flowzooを導入し、営業活動のフェーズごとに業務フローを可視化・整理することで、営業事務やCS業務の遂行が格段に効率化。

通知・リマインド機能の活用でタスク漏れがなくなり、進捗状況がリアルタイムで把握できるようになりました。結果として、営業部門の情報共有が円滑になり、コミュニケーション工数を大幅に削減。管理者の確認作業の負担も軽減されました。

マニュアル整備・教育コスト削減の事例

コンサルティング会社C社においては、細かいバックオフィス業務が多岐にわたり、複数のシステムを使い分ける煩雑さからタスク抜けや属人化が発生していました。

flowzooを導入後、業務の型をテンプレート化してフローを可視化。分岐設定によって条件に応じた次のステップを自動化する仕組みも構築され、業務の標準化と可視化が進みました。

その結果、教育・確認にかかるコストが約20%削減。若手社員も自律的にタスクを進行できるようになり、複数システムの切り替え負荷も flowzoo 上で統合管理できるようになりました。

flowzoo導入の流れ

flowzooは多機能な業務支援ツールでありながら、初めてでも取り入れやすいツールです。


ここでは、flowzooを実際に活用するまでの4つのステップを紹介します。

flowzoo導入の流れ①無料トライアル・デモ利用

まずは無料トライアル(30日間)やオンラインデモで、flowzooの操作感や機能を体験しましょう。


トライアルでは最大10名まで利用可能で、タスク登録・フロー作成・資料の紐づけ・通知設定など、主要な機能をすべて確認できます。

この段階で、「自社の業務に合っているか」「既存ツールとどう置き換えるか」などを具体的に検討しやすくなります。

flowzoo導入の流れ②社内体制に合わせた設定

本格導入が決まったら、次は自社の体制や業務フローに合わせた初期設定を進めていきます。

  • チーム構成の登録
  • フォルダ/プロジェクトの設計
  • 通知設定や権限設定の調整

上記の項目を設定することで、現場が混乱なく使い始められる環境を整えます。

設定作業はflowzoo運営側のサポートチームによるガイドもあるため、安心して導入を進められます。

flowzoo導入の流れ③業務分解図を使った業務整理

flowzooを導入する目的の一つは、業務を可視化・整理して属人化やムダを減らすことです。

flowzoo上ではあらかじめ整理された業務フローをもとに、工程ごとのタスクやナレッジを登録・管理していくことができます。

  • 各業務の手順・担当・頻度・必要資料を棚卸し
  • 定常業務/プロジェクト業務の構造をツリー形式で設計
  • 各工程にマニュアルやチェックリストを紐づけ

こうした工程を通じて、「実はやり方がバラバラだった」「必要な資料が散在していた」などの問題が浮き彫りになります。

flowzoo導入の流れ④チーム導入・定着化サポート

業務管理ツールは導入して終わりではなく、定着させることが重要です。flowzooではスモールスタートから段階的に全社展開できるよう、運用フェーズにも手厚いサポート体制が用意されています。

  • 部署ごとのトライアル展開
  • 初期活用時のオンボーディング
  • 利用データのフィードバックと改善提案
  • 操作トレーニング/活用マニュアルの提供

現場での混乱や使われなくなるリスクを最小限に抑えましょう。

flowzooを活用しよう

flowzooはタスクやフローの進捗を可視化し、業務の属人化防止や生産性向上を実現するクラウド型の業務管理ツールです。


一方で、mayclassが推進している業務分解図は、組織に存在する業務を構造的に棚卸し・再設計するためのフレームワークであり、改善の出発点を明確にする仕組みです。

flowzooと業務分解図を組み合わせて運用することで、改善効果をさらに高めることができます。

業務分解図と組み合わせることで、さらに改善効果を発揮

flowzooは単体でも業務フローの可視化や進捗管理が行える便利なツールですが、導入前に業務分解図で全体像を整理しておくことで、より効果的な活用につながります。

自社にどのような業務が存在しているのか、それぞれがどのようにつながっているのかをあらかじめ業務分解図で明らかにすることで、属人化していた業務や、無駄のある工程、役割が曖昧になっていた作業などを洗い出すことができます。

両者をうまく組み合わせて、日常業務の中に自然と根づく仕組みを構築しましょう。

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