業務の標準化や社員教育、作業の属人化防止に欠かせないのが「マニュアル」。しかし、「ゼロから作成するのは大変」「何をどう書けばいいかわからない」と悩む人も多いのではないでしょうか?
そんなときに役立つのが、フォーマットやテンプレートの活用です。決まった型に沿って作成すれば、短時間で分かりやすいマニュアルを作成でき、情報の抜け漏れも防げます。
本記事では、マニュアル作成を効率化し、品質を向上させるためのフォーマット&テンプレート活用術を詳しく解説します。さらに、誰でも簡単に実践できるマニュアル作成の手順やポイントもご紹介します。
「実践的でわかりやすいマニュアルを作りたい!」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
マニュアル作成でフォーマットを使用するメリット
業務の標準化や作業手順の共有に欠かせない「マニュアル」。しかし、ゼロから作成すると時間がかかるうえ、抜け漏れや品質のばらつきが生じやすいものです。そこで活用したいのが 「フォーマット」 です。
フォーマットを活用することで、効率的かつ統一された高品質なマニュアルを作成できます。今回は、マニュアル作成におけるフォーマットの具体的なメリットを3つ紹介します。
(1)効率的なマニュアル作成
① 構成・レイアウトに迷いが少ない
マニュアルをゼロから考えて作成すると、構成を決めたり、レイアウトを整えたりするのに時間がかかります。しかし、フォーマットを活用すれば、既存の枠組みを使ってスムーズに作成できます。
例えば、あらかじめ「タイトル → 目的 → 手順 → 注意点 → 参考情報」といったフォーマットが決まっていれば、作成者は内容を埋めるだけでマニュアルを完成させることができます。無駄な時間をかけずに、短時間でわかりやすいマニュアル作りが可能です。
② 誰でも作成できる
マニュアル作成の経験がない人にとって、「どのように書けばいいのかわからない」 というのはよくある悩みです。しかし、フォーマットがあれば、あらかじめ項目やレイアウトが決まっているため、初心者でも迷わず作成できます。
また、チーム内で統一されたフォーマットを共有すれば、誰が作っても一貫性のあるマニュアルを作ることが可能になります。
③ 修正や更新がしやすい
業務の変化に応じてマニュアルを更新するのは重要ですが、バラバラのフォーマットで作成されたマニュアルは、どこをどう修正すればいいのかわかりにくいものです。
フォーマットを統一しておけば、必要な部分だけを素早く修正・更新 できるため、最新の情報を常に反映しやすくなります。
(2)品質保証と統一性
① 見やすいデザインを統一できる
統一されたフォーマットを使用することで、フォント・色・レイアウトなどが統一され、視認性が向上します。例えば、以下のようなルールを決めておくことで、誰が作成しても見やすいマニュアルを維持できます。
- 見出しのフォントは「〇〇」
- 強調したい部分は太字を使用
- 画像やイラストのサイズは統一する
こうした統一ルールがあることで、読み手にとって分かりやすく、ストレスなく理解できる マニュアルが作成できます。
② 情報の整理が簡単
フォーマットがあると、情報の分類がしやすくなります。例えば、以下のように事前に決められた枠に沿って記入するだけで、情報が整理される仕組みを作れます。
- 目的 → このマニュアルのゴールは何か?
- 対象者 → 誰が読むべきか?
- 手順 → 具体的な流れは?
- 注意点 → 失敗しやすいポイントは?
- 参考資料 → 追加情報や関連マニュアルは?
このように構成が統一されていると、項目をまとめやすく、読み手もスムーズに理解ができるようになります。
③ 社内のルールやブランドイメージを維持
企業や組織によっては、特定のフォーマットを使用することでブランドイメージを統一することが求められます。特に、顧客向けのマニュアルや製品説明書では、企業ロゴの配置や色の使い方などのデザインルールを統一することで、ブランドの一貫性を保つことができます。
社内向けマニュアルでも、「業務マニュアルは〇〇フォーマット」「研修資料は□□フォーマット」といった形でルールを統一することで、管理や更新がスムーズになります。
(3)必須事項の抜け漏れ防止
① テンプレートに従えば、必要な情報を網羅できる
マニュアルを作成するとき、意外と多いのがマニュアルに記載すべき内容がわからないという悩みです。しかし、フォーマットを活用すれば、あらかじめ決められた項目に沿って記入するだけで、必要な情報を抜け漏れなくまとめることが可能 です。
例えば、以下のようなテンプレートを使用すると、重要な情報が自動的に含まれるようになります。
項目 | 内容 |
目的 | このマニュアルの役割を明確に記載 |
手順 | 具体的な手順をステップごとに説明 |
注意点 | 失敗しやすいポイントやよくあるミスを記載 |
参考情報 | 関連マニュアルや補足資料を記載 |
このように、あらかじめフォーマットを用意しておくことで、重要な情報が抜け落ちるリスクを軽減できます。
② 業務の属人化を防ぐ
属人化とは、「特定の人しか業務を理解しておらず、他の人が対応できない状態」を指します。フォーマットを活用したマニュアルを作成すれば、業務手順を明確にし、誰でも同じ手順で作業できる環境を作ることが可能になります。
例えば、シンプルなマニュアルでも、以下のようなフォーマットを統一することで属人化を防ぐことができます。
- 「○○の手順」フォーマットを作成し、すべての業務で統一する
- 画像や動画を活用して、視覚的に分かりやすくする
- 定期的に内容を見直し、最新の情報に更新する
フォーマットを活用することで、業務の属人化を防ぎ、誰でも同じ基準で作業できるようになります。
マニュアル作成で活用できるテンプレート
業務の標準化や作業の属人化防止に役立つ「マニュアル」。手間を削減するためにも、テンプレートを活用して効率的に作成することが重要です。最近では、便利なテンプレートを備えたツールが多数存在し、目的に合わせて選ぶことで、分かりやすく高品質なマニュアルを作成できます。ここでは、マニュアル作成に役立つ4つのテンプレートツールをご紹介します。
(1)Canva:デザイン性の高いマニュアル向け

Canvaは、デザイン性を重視したマニュアル作成に最適なツールです。テンプレートが豊富に用意されており、初心者でも簡単におしゃれな資料を作成できます。フォントやレイアウトの自由度が高く、ブランドイメージに合わせたデザインを統一することも可能です。また、画像やイラストを活用しやすいため、視覚的にわかりやすいマニュアルを作成できるのが大きな魅力です。
【おすすめの活用例】
- 新人向けの研修マニュアル
- 顧客向けの製品マニュアル
Canvaの活用ポイント
- フォントやカラーを統一して見やすいレイアウトにする
- テンプレートを活用して短時間でプロ品質のデザインを作成
- PDFでエクスポートすれば、印刷やデジタル配布にも対応可能
(2)PowerPoint:プレゼン形式のマニュアル向け

PowerPointは、スライド形式で視覚的に説明しやすいのが特徴です。プレゼンテーション用のツールとして開発されているため、アニメーションや動画を組み込んで、より直感的に情報を伝えることができます。また、図やイラストを活用しながら、シンプルかつ分かりやすいマニュアルを作成できるため、特に研修資料や業務マニュアルに適しています。
【おすすめの活用例】
- 営業向けトレーニングマニュアル
- スタッフ向けの業務手順マニュアル
PowerPointの活用ポイント
- 1スライド1ポイントのシンプルな構成にする
- アニメーションを活用し、手順ごとに説明を追加
- 動画を埋め込む ことで、視覚的に理解しやすいマニュアルを作成
(3)Googleドライブ(Docs / Sheets / Slides):リアルタイム編集が可能

Googleドライブのツールは、クラウド上で作成・管理できるため、チームでのリアルタイム編集が可能です。Googleドキュメントを使えば、シンプルなテキストベースのマニュアルを作成でき、Googleスプレッドシートならリスト形式で情報を整理するのに最適です。また、Googleスライドを活用すれば、視覚的な説明が必要なマニュアルも作成できます。更新履歴が自動で記録されるため、最新版の管理が容易なのもメリットのひとつです。
【おすすめの活用例】
- 社内共有の手順書
- マニュアルのクラウド管理
Googleドライブの活用ポイント
- コメント機能を活用し、フィードバックをすぐに反映
- リンクを共有することで、関係者がすぐにアクセス可能
- テンプレートを事前に作成 し、統一フォーマットで管理
(4)Notion:カスタマイズ性の高い情報管理ツール

Notionは、テキスト、画像、動画、リンクなどを自由に組み合わせて作成できる高機能な情報管理ツールです。社内Wikiとして活用できるため、チーム全体でナレッジを蓄積し、必要な情報をすぐに検索できます。テンプレートを活用することで、FAQマニュアルや業務フローの整理が簡単になり、リアルタイムでの更新も可能です。また、タグやデータベース機能を活用することで、情報の分類が容易になり、誰でも必要な情報にアクセスしやすくなります。
【おすすめの活用例】
- FAQマニュアル
- 社内ナレッジベース
Notionの活用ポイント
- リンクやタグを活用 し、必要な情報を素早く見つけられるようにする
- データベース機能を利用 し、マニュアルのバージョン管理を行う
- チームメンバーとリアルタイムで共有 し、更新しやすい環境を作る
ツール | 特長 | おすすめの用途 |
Canva | デザイン性の高い資料作成が可能 | 研修マニュアル・製品マニュアル |
PowerPoint | プレゼン形式で視覚的に説明できる | 営業・業務手順マニュアル |
Googleドライブ | クラウド上で共同編集・管理が可能 | 社内共有・クラウド管理 |
Notion | カスタマイズ性が高く情報管理に最適 | FAQ・社内Wiki |
マニュアル作成を効率化するために、用途に合ったテンプレートツールを活用しましょう!
効果的なマニュアルフォーマットの作り方
「フォーマットを準備しよう」 と思っても、どこから手をつければいいのか迷ってしまうことはありませんか?
ここでは、 誰でも簡単に効果的なマニュアルを作れるフォーマット作成の5つのステップ をご紹介します!
マニュアルフォーマットの作り方①:カラー、フォントを決める
マニュアルの視認性を高めるために、使用するカラーやフォントを統一しましょう。
【カラー、フォントの例】
- カラー: 強調したい部分は目立つ色(例:赤、青)を使用し、全体は落ち着いたトーンに統一する。
- フォント: 読みやすいフォント(例:メイリオ、Arialなど)を選び、タイトルや本文のサイズを適切に設定する。
マニュアルフォーマットの作り方②:構成を決める
次に、マニュアルの流れを設計しましょう。以下のような構成を基本に、業務内容に応じて調整してください。
【マニュアル構成例】
- タイトル・概要:マニュアルの目的や対象者を明記する。
- 目次:各項目の内容を簡単に示す。
- フロー・業務一覧:業務の流れや全体像がわかりやすいようにフローや業務一覧表を作成する。
- 手順・操作説明:具体的な業務の手順を、図やスクリーンショットを交えて説明する。
- 注意点・ポイント:よくあるミスや効率的に進めるコツを記載する。
- Q&A・トラブルシューティング:つまずきやすい部分への対応策をまとめる。
- 補足情報: 関連資料や問い合わせ先を記載する。
この流れに沿って作れば、 誰でもスムーズに理解できるマニュアルになります!
マニュアルフォーマットの作り方③:フォーマットの統一ルールを決める
マニュアル内での表記やレイアウトを統一することで、読みやすくなります。
- 文体の統一: 「です・ます調」または「である調」に統一。
- 画像・表の活用: 視覚的に理解しやすいよう、適宜図表やスクリーンショットを挿入する。
- ナンバリング・箇条書き: 順番が重要な手順は番号を付け、項目ごとは箇条書きを活用する。
マニュアルフォーマットの作り方④:テンプレートを作成する
毎回ゼロから作成するのではなく、テンプレートを用意すると作業が効率化されます。
- WordやGoogleドキュメント、Excelなどで基本フォーマットを作成する。
- 見出しやフォントサイズを事前に設定する。
- 各セクションのサンプル文を含める。
マニュアルフォーマットの作り方⑤:実際に使用して改善する
作成したマニュアルを実際に使用し、フィードバックを受けながら改善を加えていくことが重要です。
- 利用者に試しに読んでもらい、分かりづらい点がないか確認する。
- 定期的に見直しを行い、最新の業務に対応できるように更新する。
実際の使用者からの意見を反映して、 よりわかりやすいマニュアルに仕上げることが重要です!
今こそ、マニュアル作成を始めよう!
業務の効率化、教育の質向上、そして属人化防止に直結するマニュアルは、組織全体の生産性を飛躍的に高めてくれます。「ゼロから作成するのは難しい」と感じる場合は、この記事でご紹介したフォーマット&テンプレートを活用すれば、誰でも短時間で分かりやすく、実践的なマニュアルを作成できます。
決まった型に沿って情報を整理することで、抜け漏れのない、質の高いマニュアルが完成し、日々の業務がよりスムーズに進むはずです。早速、マニュアル作成を始めましょう!
見やすくわかりやすいマニュアルを作成ならmayclass
mayclassでは、マニュアル作成のプロが、貴社のニーズに合わせたマニュアルを提供します。
1.プロによるヒアリング
マニュアル作成のプロが、貴社の業務内容を丁寧にヒアリングします。これにより、業務の特性やニーズを正確に把握し、適切な内容を盛り込むことができます。
2.優先度に基づくマニュアル化
業務の優先度を見極め、重要な業務から順次マニュアル化を進めます。これにより、最も必要な情報を早急に整備し、業務の効率化を図ります。
3.わかりやすいデザイン
マニュアルのデザインにおいて、視覚的にわかりやすいレイアウトやフォーマットを提案します。これにより、情報が整理され、読者が理解しやすくなります。
mayclassと共に、業務の効率化を図り、組織の成長を加速させましょう。
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