マニュアル作成や業務改善の現場でよく使われる専門用語を中心にまとめています。
「標準化」「手順書」「ナレッジ共有」など、一見似ている言葉の違いや意味を理解することで、チーム内の共通認識を高め、円滑なコミュニケーションや効率的な業務運営につなげましょう。
※本用語集は、一般的なビジネス用語集とは異なり、マニュアル作成・業務改善の実務に基づいた解説を行っています。

🗂 マニュアル作成・運用の基本用語

用語説明
マニュアル(Manual)業務を誰でも同じ手順で行えるようにまとめた文書。特定の業務やタスクを遂行するための指示やガイドラインを詳細に記述したもので、「使用者側の観点」で書かれている。業務の目的を明確にし、その目的に至るまでの具体的な手順を示すことで、業務の効率性と品質を向上させる役割を果たす。
手順書(Procedure manual)マニュアルの一部。特定の業務手順を時系列で示したもの。実作業に直結する「やり方」の説明。
仕様書(Specification)製品・システム・サービスなどの設計条件や動作要件を明確に示した文書。開発者や製造担当者向けに「どう動くべきか」を定義する。
説明書(Instruction / Guide)製品やサービスの使用方法を、一般ユーザーに向けてわかりやすく説明した文書。操作手順・安全上の注意・トラブル対応などを含む。利用者視点・外部向けの性質が強い。
標準化(Standardization)業務プロセスや手順を統一し、誰が行っても同じ成果が出る状態にすること。
テンプレートマニュアル作成を効率化するためのひな形。構成やフォーマットを統一する目的で使う。
改訂・更新マニュアルを最新の状態に保つ作業。業務変更やシステム改修のたびに必要になる。

🧭 業務改善・運用管理の用語

用語説明
属人化特定の人しかできない業務が存在する状態。マニュアル化によって防止できる。
可視化業務内容や手順を見える形に整理し、全員が把握できる状態にすること。
ナレッジ共有個人の経験・知識(暗黙知)を組織全体で共有すること。マニュアルやFAQが代表的な手段。
PDCAサイクル「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)」の継続的改善手法。マニュアル改善にも活用される。


💡 執筆・編集に関する用語

用語説明
可読性読みやすさの度合い。文体・フォント・構成で左右される。
視認性パッと見て理解しやすいかどうか。レイアウト・色使い・見出し構成などが影響。
判読性誤読せず正確に読めるかどうか。文字の大きさ・用語の統一が重要。
トーン&マナー文体や表現の統一感。組織のブランドイメージに合わせる。
図解情報を図やフローで表現すること。複雑な手順をわかりやすく伝えるために活用。

⚙️ デジタル・ツール関連用語

用語説明
ナレッジベースマニュアルやFAQなどを一元管理できるシステム。社内ポータルやSaaSツールで活用される。
バージョン管理マニュアルの改訂履歴を管理する仕組み。最新版の識別や変更履歴の追跡に役立つ。
SaaSクラウド上で提供されるソフトウェアサービス。マニュアル管理・共有に利用されることも多い。
ワークフロー業務の流れを可視化したプロセス。マニュアル作成時の基礎資料となる。

🎨 レイアウト・デザイン関連の用語

用語説明
ホワイトスペース(White Space)意図的に何も配置しない空間のこと。情報整理や視線誘導のために欠かせないデザイン要素で、ホワイトバランスとほぼ同義。
グリッドレイアウトページ全体を見やすく整えるために、目に見えない線(グリッド)で配置を統一する手法。ホワイトバランスを維持しながら構成できる。
ビジュアルヒエラルキー(視覚的階層)見出し・本文・図表などの要素を、サイズや余白で優先順位づけする考え方。読者の視線を自然に導く。